置物、人形、アクセサリー等々、作りたいものの目的に合わせた粘土を選んで作ると、作品の質も上がります!ということで、これまでに色々と使ってみて知ることのできた様々な粘土の特徴についてご紹介します。
ねんどには、紙粘土、木粉粘土、石粉粘土、樹脂粘土、プラスチック粘土、シリコン粘土など…いろんな種類があります
文房具売り場や100円ショップには、様々な種類の粘土が置いてありますよね。さあ、どれを選びましょうか。
紙粘土
パルプの入った粘土です。それなりに重さがあり、他の粘土と比べると強度は弱いです。粘度が高いので形状は作り易いですが、水につけてこねると非常に手が汚れます。
ダイソーやセリアやキャンドゥーなどの100円ショップで売っている、かるいかみねんど系の軽い粘土は、軟らかくて伸びがよい上に汚れにくいため、子供でも扱いやすいです。ただ、こちらは一般的な紙粘土よりもヒビ割れしやすくて強度が弱いです。
木粉粘土
木の粉末の入った粘土です。ダイソーで販売されている、木粉粘土(木粉から作られたエコロジー粘土)がとても扱いやすいです。水をつけてこねても、紙粘土より手は汚れません。乾燥すると、一般的な紙粘土より軽く、「かる~いかみねんど」よりは重いといった感じです。
水分を含みやすいため、着彩の際の色の定着がとてもよいです。アクリルガッシュの絵の具を使わなくても水彩絵の具で十分着彩できます。
※上の写真のウサギは、木粉粘土で作りました。
石粉粘土
石の微粉末を主成分とした粘土です。手芸用造形粘土と表記されていたりもします。きめが細かくて割れにくく、細かい形状を作成しやすいです。彫刻刀で削ったりやすりを掛けて形を整えることができます。乾燥すると、紙粘土と同じくらいの重さになります。紙粘土より強度はありますが、落とすと割れます。(特に細い部分が。)
着彩は乾燥後にします。粘土に絵具を混ぜ込んで着彩することができません。着彩に関しては、木粉粘土や樹脂粘土に比べると色が定着しづらいです。水分の少なめのアクリルガッシュの絵の具を重ね塗りすると色むらがなく綺麗に塗れます。
石粉粘土は、フィギュアや置物などの制作に向いています。
※上の写真のドレディアちゃん・きのこ・植物は石粉粘土で作りました。
樹脂粘土
酢酸ビニルエマルジョンという成分の入った粘土です。柔らかくて伸びがよく、乾燥後は少し弾力をもった硬さに固まります。種類によって異なるかもしれませんが、石粉粘土より強度はあります。粘土に絵具を混ぜ込んで着彩することができます。着彩は乾燥後にもできますが、乾燥後に着彩すると特有の透明感が損なわれます。ダイソーでは、予め色の付いたカラー樹脂粘土も販売されています。
樹脂粘土は、アクセサリーやスイーツデコ、フィギュアなどの制作に向いています。
オーブンで固まる樹脂粘土に、ポリマークレイというものがあります。乾燥しても硬くなりません。オーブンで焼くとプラスチックのような硬さに固まり、水に溶けなくなります。着彩された粘土が販売されています。
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プラスチック粘土
80度以上の熱湯につけると軟らかくなり、冷やすと硬くなる「おゆまる・おゆプラ」という粘土があります。あらかじめ着彩されているスティック状の粘土を溶かしてから形成します。透明感があって固まった後もツルツルした質感をもつ粘土です。100円ショップのダイソーなどで販売されています。スーパーボールやスイーツデコパーツを作れます。
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●「おゆまる」で宝石やアクセサリーを作る
●クラフトモンスター「スケスケ族」の作り方
シリコン粘土
シリコーン素材でできた特殊な粘土で、乾燥しても硬くなりません。オーブンで焼くと、弾力のある硬さに固まります。「エジソン シリコンねんど」という粘土が子供向けの商品として販売されています。
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まとめ
粘土作品は、絵の具による着彩に加え、グリッターのりやマニキュアでラメを付けたり、ビーズやラインストーンを付けるなどして違う素材で装飾を施すと、さらに味が出て面白い作品になります。そして作業の最後にニスを塗ると、強度と輝きが増してよいです。ちなみにニスは、スプレータイプより液体タイプでたっぷり塗る方が、艶が出ます。目的に合った粘土を選び、目的に応じた表現ができるといいですね。