デッサンの基本形状である立方体と円柱と球の描き方をマスターしたら、これらのシンプルな形状でこの世にある全てのものを表現してみましょう。
人体を描く
まずは人の体を表現してみます。立方体をベースに、四角形の面だけで表現したら<エイミーロボ1号>このようになります。…カクカクしてブロック人形のようですね。全体に丸みを帯びさせて、円柱と球体だけで表現したら<エイミーロボ2号>このようになります。…リアルなエイミーに近づいてきましたね。基本的な骨格をおさえてさえいれば、幾何形体だけでも人間らしさは表現できるものなんですね。
逆に言うと、人物の形状を描く際は、各パーツを簡単な幾何形体に置き換えて陰影の付き方をイメージすると描きやすいということが言えます。人物の形状は複雑で立体感を出すのは難しそうですが、各パーツを簡単な形状に置き換えて考えると、わかりやすくなります。
●立方体をデッサンする
●円柱をデッサンする
●球をデッサンする
人の顔や手も形状は複雑ですが、顔は球体+鼻は四角錐+唇は六面体、手の甲は潰れた円柱+指は細長い円柱というように幾何形体に置き換えて考えると描きやすいです。
風景を描く
自然物も幾何形体で描いてみましょう。サンプルの絵では、木の幹は円柱、葉の固まりは球で描きました。雲は球。岩は六面体。丘は円柱。山は円錐。(円錐は円柱の上部を収束させた形状ですね。)どの形状も、ベースには立方体や円柱や球といった基本形状があります。そしてその形状を縦&横に潰したり膨らませたりすることでイメージに近づけています。ちなみに有機的な自然物は、形状の歪みが多いほどそれらしく見えるものです。
建物を描く
建物は幾何形体で最も表現しやすいモチーフです。こちらはお城の絵です。3DCGソフトを使って作った画像です。壁は六面体、塔は円柱、屋根は三角錐でできています。基本形状を伸ばしたり縮めたりしてくっつけるだけで、それらしい建物に見えてきます。
3Dのアニメーションやゲームなどのビジュアル制作では、専用のソフトを使って三次元で自在に立体造形します。その際、何を作るにしても、最初に最もシンプルな幾何形状から造形をスタートすることになります。物の骨格を見出して、的確な形状&面の分割数でいかにリアルなものが作れるか、それらしく見せるかという観点は、絵を作る上で大事なことです。
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