綺麗な女性の顔の描き方

女の人のを描く時の考え方と描く手順についてまとめてみました。20歳くらいの女性を着彩で描きました。顔を斜めから映した絵になります。イラストのテイストは、リアルな絵とアニメ的な絵の中間くらいの感じで描いてみました。


下描き(ラフ)

頭部を立体で捉える

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頭に紙袋を被ったような図を見てください。透視図法」で、パースを引いてみた図になります。ピンクの点線水色の点線の延長線上には、それぞれ消失点があります。二点透視図法の状態です。)

まず、頭部をシンプルな直方体として捉えてみますそして、頭部を顔面側面で分けて考えてみます。目、鼻、口のパーツは顔面の中央に位置し、耳のパーツは側面に位置している、ということを認識します。ちなみに、顔面の横幅が短くて側面の横幅が長いと、白人っぽくなります。反対に、顔面の横幅が長くて側面の横幅が短いと、アジア人っぽくなります。


アタリをつける

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顔の輪郭を描く

頭の天辺から顎までの顔の長さを決め、その後、顔の奥行きを定めます。上下左右に軽くアタリをつけてから、軽く輪郭を描きます。輪郭は角ばらせずに丸みを帯びさせると、女らしい感じになります。また、イメージの問題ですが、面長な顔は大人っぽく見え、丸い形状に近い顔ほど、幼く可愛い感じに見えてきます。


パーツを描く

凹凸の深い顔のパーツをポイントに、アタリをつけていきます。顔のパーツで凹凸の深い箇所は順に、鼻→眉→口→目です。特に、眉、鼻、口の位置が定まれば、人の顔らしさが出てきます。

顔の各パーツの位置を順番に決める

2018-painting-face-woman03

①眉の位置を決める

人間の顔の中で、形の変わり目となる骨格がはっきりしているのがの位置です。まず眉の位置を定めて、眉より下にある顔のパーツを描くエリアを定めます。

②鼻の位置を決める

高さがあって立体的な特徴の強いの位置を定めます。

③口の位置を決める

鼻と顎の間に、の位置を定めます。鼻の下は長くなりすぎないように、顎は長くなりすぎないように、バランスよく口を配置します。口の開閉部から眉の出っ張りまでと、眉の出っ張りから頭の天辺までが大体同じ長さになります。

④目の位置を決める

眉の盛り上がりの下、鼻のくぼみの横にを配置します。目は一番インパクトが強くて魅力的なパーツではありますが、立体感の乏しいパーツなので、描く順番としての優先度は低くなります。

⑤耳の位置を決める

の付け根は鼻の付け根と同じくらいの高さに位置しの上部は目より少し上の高さに位置しています。角度のある顔を描くときは、パースを意識して描きます。


顔のパーツのパースを意識する

眉、目、鼻、口は、必ず顔面の中心に位置しているように描きます。横向きの場合は、パースが発生します。奥へ行くほどモノはパースに沿って小さく見えるということを意識して描きます。顔のパーツが部分的に大きい/小さい、もしくはズレて見える、ということのないように注意します。


顔のパーツの立体感を描く2018-painting-face-woman04

眉、鼻、口、それぞれのパーツの幅と高さを決めます。ここは顔の個性が決まるところですね!

目の形状

は、眉(の骨格)に囲まれた部分に配置します。眉の奥まったところに目が配置している、という意識して描きます。目と目の間の長さは、およそ目一個分になります。(こちらの絵の女性は、現実の人間の目の1.2倍くらいの大きさになっています。)

鼻の形状

の高さは…好みだと思うので、許容範囲で決めます。鼻は、ほんの少し上を向いています。鼻の穴も、ほんの少し上がって見えます。

口の形状

は、鼻のラインから自然な流れで上唇につながっているように描きます。は、イメージを決める要素としては下唇が重要だと思います。唇の厚みや大きさは、個性を出しやすい部分です。


顔の全体を詳細に描く

細部と全体のバランスを取りながら、絵をまとめます。ここで、絵を左右反転してチェックするといいです。(紙の裏側から絵を透かして見る、データにとりこんで反転させて見る等して確認します。)今まで主観で描いていた絵を客観的に感じることができるので、形の歪み(パースに基づくもの)があれば、それがはっきりわかります。


着彩

陰影をつけて塗る

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左上から陽の光を受けていることを想定しています。肌の陰影をつけながら、全体をざっと大まかに塗っていきます。首の下の影が一番濃いはずです。顔面では、眉の下、鼻の下、唇の下が暗くなります。


立体感と質感を出しながら個有色を塗る

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顔の凹凸を意識して、細かく陰影をつけていきます。物と物の境をはっきりさせるため、輪郭を引き締めました。ちょっと平面的な絵になっています。

人の顔の色の塗りですが、赤みの肌色青みの肌色をうまく組み合わせていくのがポイントかと思います。陽の光を受けた肌の透明感は赤みの肌色で表現し陰は青みの肌色対比的に表現すると、人の肌っぽさが出てくると思います。また、人の顔の形状も質感も、細かく繊細にできているものなので、滑らかなタッチで塗るのが大事だと思います。


細部の描き込み

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顔の各パーツを描き込んでいきます。色の濃淡をつけて、はっきりくっきりさせました。目や唇は特に艶やかさを出すといいと思います。生気が宿って見えます。この後は、細部の描き込みを行いながら、全体の大きな陰影の調整を繰り返していきます。


完成

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完成です。ピンクのアイシャドーを塗ったら、お目めぱっちりの凛とした女性になりました。ちょっと顔が濃すぎるかな…と思いつつ、全身を含めた画像で遠目で見ると顔があまり目立たなくなるので、これぐらいでいいかなと思い、こんな感じでとどめました。


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最初の鉛筆のラフ画を重ねてみました.。


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