小学校で購入する水彩絵の具の有名なメーカーといえばぺんてるとサクラクレパス。いずれもキャップが本体とくっついているタイプで、ポリチューブの容(12ml)に入っている水彩絵の具ですが、同じ本数のセットでも配色が異なったり微妙に色の違いがあったりします。購入の際に知っておきたい二つのメーカーの絵の具の違いについてまとめてみました。
ぺんてるエフ水彩とサクラマット水彩の配色の違い
ぺんてるエフ水彩
12色入りの絵の具セットは、配色が異なったセットが二種類あります。WFC1-12のセットにはレモンいろが入っていて、ビリジアン、あいいろ、おうどいろといった渋い色が入っています。一方、同じ12色で構成されているWFC2-12のセットには上記の色がなく、代わりにそらいろ、ももいろ、だいだいいろ、ペールオレンジといった明るくポップな色が入っています。←小学生はこちらのセットが人気です。
WFC1-12の配色
しろ、レモンいろ、きいろ、きみどり、ビリジアン、あお、あいいろ、あか、しゅいろ、おうどいろ、ちゃいろ、くろ …12色入り(WFC1-12)
+ペールオレンジ、きんいろ、ぎんいろ …15色入り(WFC1-15)
WFC2-12の配色
しろ、きいろ、きみどり、みどり、そらいろ、あお、ももいろ、あか、だいだいいろ、ペールオレンジ、ちゃいろ、くろ …12色(WFC2-12)
+むらさき、きんいろ、ぎんいろ …15色入り(WFC2-15)
サクラマット水彩
12色入りの絵の具セットは、ぺんてるエフ水彩WFC2-12に近い配色です。が、サクラマット水彩にはももいろ(ピンク色)はありません。
サクラクレパスの水彩絵の具には、ペットボトルや牛乳パックなどにも描ける上に絵の具の汚れも落としやすい「サクラマット水彩マルチ」もあります。「サクラマット水彩」よりも価格が高いです。
しろ、れもんいろ、きいろ、うすだいだい、ちゃいろ、しゅいろ、あか、あお、セルリアンブルー、きみどり、みどり、くろ …12色入り
+むらさき、きんいろ、ぎんいろ …15色入り
+おうどいろ、こげちゃ、あいいろ …18色入り
15色・18色入りのセットにもももいろ(ピンク色)は入っていません。24色入りのセットには、ピンク色に近いあかむらさきが入っています。
色彩が多いと創造力が高まり表現の幅が広がります。最初に小学生が絵具を学校へ持っていく場合は色数が指定されている場合が多いですが、年齢が上がったらお気に入りの色を追加で使うこともできると思いますので、色数の多い絵の具を用意しておくのもよいかと思います。
メーカーごとの色合いの違い
同じ名称の色でも、塗ってみると微妙に色合いが異なります。サクラマット水彩の方が、色によっては彩度が低く色が濃いです。
例えば、サクラマット水彩のきみどり・みどりと水色・肌色にあたるセルリアンブルー・うすだいだいは、若干ですがぺんてるエフ水彩のきみどり・みどり・そらいろ・ペールオレンジよりも彩度が低く落ち着いた色をしています。深みのある落ち着いた色合いを好む場合はサクラマット水彩、鮮やかで明るい色合いを好む場合はぺんてるエフ水彩を選ぶのがよいかと思います。
水彩絵の具は彩度の高い色を濁らせることは簡単にできるのですが、その逆はできないので…初心者が絵の具を使う場合は彩度の高めのぺんてるエフ水彩の方がおすすめかなと思います。
15以上のセット、もしくは単色でないと手に入らない色
どの12色入りセットにもに入っていない色は、むらさき、おうどいろ、こげちゃ、あいいろです。おうどいろ、こげちゃ、あいいろはあったら嬉しい色ですが、混色で表現できる色なので、無理に揃えなくても大丈夫かと思います。
絵の具にはれもんいろもありますが、きいろとあまり変わらないので(黄色に白を混ぜればかなり近い色になるので)、特に追加で揃えなくてもよい色だと思います。れもんいろは、きいろがあるので用意していても余る傾向にあります。。
むらさきいろは揃えておきたい色
ぺんてるエフ水彩の12色入りセットにもサクラマット水彩12色入りセットにも入っていない色ですが…むらさきは是非ほしい色です。なぜなら、赤と青を混色して作った紫もピンクと水色を混色して作った紫も、単体のむらさきの絵の具の色には純度がかなわないからです。12色入りの絵の具を購入する場合は、単色で買い足すのがよいと思います。
また、ピンクや水色も純度を求めると、揃えておきたい色になります。ピンクの絵の具と水色の絵の具は、赤と白、青と白を混ぜるのでは出せない鮮やかな色をしています。
12色入りセットには、黄色と青色の間の色相であるきみどり・みどりや赤色(や朱色)と黄色の間の色相であるだいだいいろはあっても、赤色と青色の間の色相であるむらさきはありません…。15色入りセットにはむらさきが入っています。
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